墓石についての今と昔の考察について書いてみようと思います。
【一昔前の情報】
【良い墓石の条件】
- 石が硬い・耐久性に優れ風化しにくい
- 給水率が低い
- 色褪せや退色が見られない
この3つです!
全国で墓石に使われている石材には約500種類あります。その中で、お墓に最も多く使われている石は、みか げ石と呼ばれている花崗岩です。他にも安山岩等が使われています。
【産地は?】
使われる石種は「国産」「インド産」「中国産」が主流で、他にはアフリカや南米、北欧などの石材も一部あります。大きなお墓になると大きな石材を調達しなければならないので割高になります。
【墓石の加工について】
石材は品質の差が無いと言う墓石店もありますが、それは間違っています。やはり材質には良し悪しがあります。
中国産墓石の安さの秘密は、「中国加工」にあります。「墓石加工」の内容は重要です。国内の加工工場ならば、クレームを恐れ一生懸命仕事をしますが…中国と距離があいている分不安です。
現地生産工場のランクを明らかにできないような業者には依頼しない方が良いでしょう。
どんなに良い石も加工、特に磨き加工がお粗末では粗悪品になります。
【研磨が重要です】
お墓に使用する御影石といわれる花崗岩は研磨が命です。建材工場で加工された墓石が建ってる現場を見た事があります。研磨の番手が低いのか明らかに曇っていました。
通常御影石は7回に分けて研磨を行い最後にポリッシャーを掛けます。ですが建材工場加工品では安く墓石を販売している代わりに研磨は3回のみで仕上げにワックスを使用していると言う事でした。私が見たお墓は中国の白御影石で光り輝いていました。
今現在、中国の建材加工はワックス加工がさらに拍車がかかってるような気がします。
墓石にもにコーティングとして「光触媒加工」と「防水加工」というものがありますが、これは全く別物です。
【国産墓石について】
日本の風土に適して風化にも強いのはやはり国産材ではないか?
私もそう思います。
お墓を建てられる時に国産材にこだわれる方は沢山います。
日本各地で石が採掘されており、古くから様々な需要に応える必要があったため、柔らかい砂岩から超硬質の花崗岩まで非常に幅が広いものです。
価格的には中国の御影石より高額です。
実績は数十年から数百年にわたり使われているものばかりですから、品質の安定感では加工技術も含めて、安心です。
ただ国産ならすべて良いというわけではなくて本小松の様に強度の強くないものもあります。
【インド墓石について】
クンナムやPAN等、黒御影石は豊富で質の良いものが多いです。近頃では独特の石目のM系の緑系御影石も人気で、良く建立されています。
赤御影石や青色系の白御影石など何れも高評価です。給水率が低く硬い材質の石材も多く見られ安心してお客様に勧めることができる石材はインドにはたくさんあります。
※予算がある程度出せるならインドの墓石がお勧めです
【中国の墓石について】
最近の安い墓石はほぼ中国産が占めています。これは現地で安い労働力を駆使して加工を行っているからであり、品質とは直接関わりありません。
中国の工場は労働環境も劣悪なところが多く、事故が絶えないので、操業停止にされてしまう工場もあり、出荷状況は不安定です。
日本で墓石に使用している石に似た石は中国にはいっぱい存在します。
中国産の石材にはAG98とかG623などのように番号がついています。
日本で墓石店が営業するにあたって日本風の名前を勝手につけている場合も多くあります。
新大島や新青葉等「新」のついた名前の石はほとんど中国産だと思っていいと思います。
※国産材なども中国に原石を送って中国加工されている物もあります。
加工工場の多くは廈門(アモイ)に集中しており日本製と変わらない技術で作られるところもあれば酷い加工もかなり多く存在します。
【そのほかの墓石】
韓国
南アフリカ
欧州
北欧
南米
等。
中国が墓石を販売するようになり、墓石の勢力図も大きく塗り替えられました。インド産や国産、その他の地域の材料も中国で加工されるようになって墓石の価格がかなり安くなりました。
墓石の価格が嘘のように下がって、かつては高くて手が出なかった国産墓石、インド墓石が当たり前のように使用できるようになりました。
今現在は…
2023年、墓石の中国加工は更に進化して技術力が高まりました。
ランクも大きく位置づけされ
美術工場
墓石工場
外柵工場
建材工場
の4つに分かれて、余程の悪質業者で無ければ、建材工場で加工する事はありません。
美術工場ランクは本当に素晴らしく、お寺や神社に納品する物すら作られています。
貴方が手を合わせている石仏はもしかしたら中国産の可能性が高いかも…
写真は美術工場で製作したクンナムの墓石
石の坊では安くても美術工場レベルで必ず加工しています。墓石の問い合わせは石の坊まで