どうして激安を売り物にできる石材店があるのかを考えてみましょう。
いろんな要因があると思いますが、先ずは使用する石に関して考えてみます。
激安墓石は国産?中国産?
激安墓石店の言い分。
国産の石は品質が良くて海外の石は品質が落ちると言われますが、科学的な根拠はありません。
国産の石だけが良いと言う事はありませんし、外国産でも良質な石はたくさんあります。
石は地球の同じ鉱物資源であり産地での比較はナンセンスです。
国産の石はブランド化しているのでこういう評価がされるのです。
老舗、大手墓石店の言い分。
日本には春夏秋冬という「四季」があります。気候や気温、湿度に大きな高低差があります。
この気候の変化は石に対しての耐久性や耐熱性などに考えている以上に影響を及ぼします。
風土に馴染まない石材の場合は黄ばみ・割れなど様々な劣化の原因につながります。
国産石はその気候に耐え、色や外観に深みを増したり、100年以上も前から採石されている丁場の石が現在でも使われています。
さてどちらの言ってる事が正解なのでしょうか?
そして、こんな事も良く言われています。
中国材・・良質な物が少ない。
インド材・・石は硬くて吸水率は低いです。
国産材・・硬さと吸水率は中国材とインド剤の間くらいですが経年とともに何とも言えない味がでます。
※ 味とか風合いは個人の好みの問題かと思います。
激安墓石の多くは輸入材、主流は中国材
確かに国産でも外柵にしか使われない安い石はありますが、本碑に使うことはありません。
石は安くても日本人に加工させれば人件費がかさんで価格は高くなります。
激安を売り物にしてる石材店の多くは輸入材でその多くは中国材と言っていいと思います。
激安を売りにしてる石材店は、中国材と国産材はほとんど差がなく石には等級など無いとHPなどに書き込みしてあるのを良くみます。
等級と言っていいのかわかりませんが、
同じ石でも色が濃くて目が細かい石は色が薄くて目がやや粗い石は安いのです。
激安商品が最高の材質を使っているとは考えにくいです。
消費者が墓石店を回ると、いろんな墓石店を回ることになります。
国産を主にしてる墓石店や支店をいくつも持ってる墓石店、激安の墓石店、それぞれ方向性が違う墓石店をまわるのです。
これが消費者が墓石店をいくつも回っても何が何だか分からなく理由だと思います。
激安の墓石は同じ石でもおそらくランクの低い石で、販売してる石材店はその事は言わずに輸入材も国産材も品質に変わりはないと言ってるのではないでしょうか。
安い石を高く売ってるのはいくらでも聞いた事がありますが、品質の良い石を安く売ってるとは聞いた事がありません。
激安の墓石だから耐久年数が劣るとかそういう事はありません、御影石には間違いないので心配はありません。
中国での「加工」
中国での「加工」に問題があるというのは、「研磨」や「表面の仕上げ」が何をしてるか分からないからです。
中国の工場は福建省の厦門というよころに集中しているんですが、各工場によって技術の差があるようです。
早い話が「加工料」が高いところと安いところがあるんです。
研磨の工程
以前の上司に墓石は「7回磨かないと完全な仕上げにはならない、中国の安い墓石は三回しか磨かないでワックスのようなものをかけてくる」と聞きました。とくに最終のポリシングという加工は職人の腕の差が出るそうです。
通常の研磨が7回であるのに、それを3回で済ませるというのは乱暴だと思いますが、現地では何をやってくるか分かりません。
加工料が高い工場はちゃんと支持すれば表面に薬品やワックスなどを塗らずに仕上げてくれるそうです。
しかしこれは現地に赴ききちんと交渉しないと言うことを聞いてくれないそうです。
石目は大丈夫なのか?
ある墓石店の店主は「最近は石を見ることが出来ないヤツばかりで困る、墓石屋はやれても石屋はやれん。」と言われました。
石の目を見ることが出来ない石材店が増えてきたと言いたいのです。
中国の工場に「うちの墓石は全て縦目に合わせて加工して下さい。」という要求をすれば加工代は当然高くなります。
庵治石などは石目をあわせる為に実際にお墓にする石の数倍もの石を使用するそうです。そうやってブランドを守っています。
最近はいろんなホームページに才数の事も書かれています。才数とは石の単位で石の絶対量を表すときに使用する単位です。
単純に「40才」の墓石があったとします。目を合わせなければ歩留まりは小さく価格は安くなります。
しかし全て同じ縦目に合わせた場合はどうでしょう?歩留まりは大きくなるはずです。
使用できない石が多く出てしまいます。
目をあわせていない墓石を時々見かけます。激安のお墓が目があってないとは言いませんが、最初から「表面にはワックスや薬品を塗らずに研磨して、石目を全部合わせてくれ」という支持を出したら安くなりますか?
激安の墓石でも同じ御影石なので耐久性に問題がある事はありませんが加工に対してグレーかも知れません。
条件をクリアしてもまだ激安で提供出来る墓石店があったとしたら、
迷わずその墓石店でお墓を建てればいいと思います。
しかしそのような墓石店は無いのではないかと思います。
これが良く、言われていた激安墓石店の見解でしたが…石の坊では違います。
それは…
此処が石の坊の原点。
大手石材店
老舗の墓石店
激安の墓石店
全部ひっくるめて同じ土俵で相見積もりで戦わせれば良いと思います。
例えば、「真壁石の9寸角、外柵は稲田石」
こんな感じです。
本当の激安の墓石店とは同じ土俵で安い墓石店の事です。